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Author:ダメ人間
社会の底辺で生息している「ダメ人間」です。
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ネットでそんな情報が出回っていたので思わず投稿。
ハンター×ハンターといえば、最近、ようやく復活して、新刊も出て、話が進んだと思っていたのに、まさかまさかのまた休載!?
勘弁してくれぇ! 毎週、もの凄く楽しみにしていたのに(><)
・・・・・・次の再開は何年後だろうか。辛抱強く待つしかないのか・・・・・・。
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 深影はそっと腕時計に目をやった。時刻は深夜一一時五八分。交代二分前だった。
 深影は身体を伸ばし、立ち上がると、見張りを続けていたヴェガに声をかけた。

「交代の時間だ。変わろう」
「もうそんな時間か。時が経つのは早いものだ」

 そう言ってヴェガは、全身から緊張をとき、背負っていた矢筒を下ろして弓を置いた。矢の数が減っているのに気づき、深影が尋ねた。

「矢の数が少なくなっているが、なにかあったのか?」

 深影の問いに、ヴェガは無言で指でさした。その先には、先ほどまで深影が背を預けていた樹があった。
 深影は振り向き、ギョッとなった。樹の頭上から、這い寄ろうとする形で、大蛇が矢で縫いつけられて絶命していたからだ。大蛇の進行方向には、ちょうど深影が眠っていた場所がある。つまり、この大蛇は、自分を喰らおうとしていたのか!

「き、気づかなかった・・・・・・」

 柄にもなく、肝が冷えた。冷や汗が背筋を伝い、顔から血の気が引く。ヴェガが仕留めてくれなければ、深影はいまごろ、大蛇に巻きつかれて全身の骨を粉砕され、生きながら丸呑みにされていたかもしれない。どんな状況でも生き延びる自信が深影にはあったが、もしかしたらその自信は虚構であったのかもしれぬ。

「気づかぬといっても驚くには値しない。そいつは「暗殺者」の異名を持つリ・ガイアでもっとも恐れられている大蛇だ。名はザッハーク。毒は無いが俊敏で、力も強い。気配を消して獲物に近づくことに長けており、狙われたら最後、リ・ガイア人の手練れでも助からぬ。今回は主が狙われたから良かった。もし我が狙われていたら、気づく間もなく殺され、他の三人も順次食われていただろうからな」

 ヴェガが真実を口にしているのか、あるいは深影の自尊心を傷つけないよう配慮して言っているのか、現時点では定かではなかったが、深影がヴェガに命を救われたのは確かである。深影は感謝の言葉を口にした。

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 重苦しい雰囲気のなか、一日目が終了した。
 陽が沈むと同時に、第一三班は適当な場所を見つけ、そこで野営をとることにした。適当な枯れ枝を集め、火を焚く。それを囲みながら、それぞれ各自で食事をとる。目的としている場所は、まだ先だ。

「夜は夜行性の獣が徘徊する時間帯だ。何があるかわからぬ。交代で見張りにつこう」

 とはいえ、アリスは女性だし、イレブンの場合、夜間は極端に活動が鈍くなる。そのため、実際に見張りをおこなうのはヴェガと深影のふたりであった。
 ヴェガが深影に現在の時刻を問いかけた。四名の中で唯一、深影だけが腕時計をしていたからだ。深影は現在の時刻が午後の九時だと告げた。

「朝陽が昇るまで、およそ一二時間。六時間交代でよいか?」
「ああ、それでいい」

 短い話し合いの結果、最初の六時間をヴェガが見張り、後の六時間を深影が見張ることで双方が合意した。
 火を消し、ヴェガを残して、他の三名は眠りにつく。火を消すのは猛獣や怪物を無闇に呼び寄せないためだ。獣は火を恐れるというが、それは火の脅威を知る獣のみである。火の脅威を知らない獣は、逆に火を見て、好奇心から近づくことがあるからだ。そして怪物の場合、火の脅威を知っていても、恐れないことが多い。
 深影は幹の太い樹に背を預け、静かに目を閉じた。学校での野戦の訓練で、野宿は幾度か経験したことがある。眠れずとも目を閉じ、体力を温存しておけと引率の教員から教わった。熟睡は不可能でも浅い眠りにつくことを目指し、深影はゆっくりと意識を沈めていった。
 眠りの途中でささやかなざわめきが生じたが、それが深影の眠りを妨げるにはいたらなかった。やがて彼が目覚めた時、周囲は未だ漆黒の闇に包まれており、無音に近い静寂が夜の世界の主であった。

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当然だろう。第一八班の身に起こった惨状は、先に地球人が手を出したことによって発生したものだ。深影がそう告げたのだ。ならば第一三班の面々が、次は自分たちの身に起こるのではないかと考えるのは自然なことだ。そしてその考えに至った場合、真っ先に危険視されるのは、地球人である自分に他ならない。
 深影は笑った。それが自分に対する嘲りであることを、彼は知っていた。
孤独には慣れている。嫌われることにも慣れている。そしてどんな状況下においても、自分の身を護ることには自信があった。
 一三という数は裏切りを彷彿とさせる不吉な数字だ。だから深影は告げた。まるで仲間内に更なる不審を巻き起こすかのように、悪意をもって、自分の推測を。

「もしかしたらこのオリエンテーションは間引きなのかもしれないな。生徒たちが学園で、最低限度の共同生活を送れるかどうかを判断するための。考えてみれば当然だ。我々はかつて敵同士だったのだ。それがこの学園では四六時中一緒にいることになる。問題が起こらないとは考え難い。だからこそ、このオリエンテーションで精査されるわけだ。他種族に危害を加えない、最低限度の素質を有しているかどうかを。共同生活が送れない連中は、勝手にこのオリエンテーションで自滅していくわけだ。果たして次は、どの班が仲間割れを起こすのかな」

 深影がいつになく多弁だったのは、彼の精神が一瞬、不安定になったからに他ならない。どんなに虚勢を張っていても、どんなに強がっていても、孤独は心を蝕む。そのことに、彼は気づいていなかったが。
 深影が長い弁舌を終えた後、第一三班の間には重い空気が滞留していた。彼らの心の底にわだかまっていた不安が、第一八班の惨劇を目の当たりにして、一気に噴出したからである。
長い沈黙。
 それを破ったのは、ヴェガが発した一言であった。

「彼らを埋葬しよう。このまま遺体を放置しておけば、いずれ獣や虫に食い荒らされ、無残な姿をさらすことになる。それは避けるべきだ」

 誰となく頷き、ヴェガの言葉に従って、第一三班は行動を開始した。第一八班の遺体は、埋葬場所を記録しておき、いずれ正式に学園に回収してもらうのが最善だろう。黙々と地面を掘りながら、彼らはそう考えた。

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性別は男性で、顔には見覚えがあった。学園へ向かう機内で隣の席にいた少年だ。確か、名前はレオン・ハートネスといったか。機内にて、彼が自分の想いを一方的に語ってきたのを深影は思いだした。

「ぼくはリ・ガイア人を強く憎んでいる。ぼくの父と叔父、それに祖父ら全員がリ・ガイア人に殺されたからだ。母から聞いた話だと、父たちは生きたまま身体を引きちぎられ、喰い殺されたそうだ。その時の父たちの気持ちを想うと、心が張り裂けそうなほど激しく痛む。母はぼくに言ったんだ。リ・ガイア人たちは悪魔の化身だと。ぼくもそう思った。だからリ・ガイア人を憎んでいる。でも、時が経ち、年齢を重ねて、ぼくは気づいたんだ。ぼくはまだ、彼らのことをなにも知らないって。なにも知らずに、ぼくはリ・ガイア人たちを憎んでいたんだ。確かに、父や叔父たちはリ・ガイア人に殺された。けど、あの当時は戦争中だった。殺さなければ殺される、その最中での出来事だった。だからぼくは学園へ入学することを志願した。リ・ガイア人たちを知り、彼らが本当に憎むに値する存在か確かめるために。もしかしたら、憎しみが解けるかもしれないから・・・・・・」

 この場でなにがあったかは判らない。だが現場を見る限り、先に手を出したのはレオンで間違いないだろう。きっと彼は判断したのだ。彼にとってリ・ガイア人は、憎むに値する存在だったのだと。
 カッと見開かれたレオンの瞼を閉ざしながら、深影は静かに呟いた。

「種族間の融和、か。言葉は綺麗だが、果たして本当に可能なのかな」

 その時、深影はハッと気づいた。自分に向けられている仲間たちからの視線が、先ほどと打って変わったものとなっていることに。フードの内側からのぞくアリスの瞳は、あからさまに怯えた目つきへと変化しており、イレブンは表情こそ変化がないものの明らかに警戒の度合いを強めている。そしてヴェガは、考え深げに目を瞑り、無言だった。
 深影は自分が墓穴を掘ったことを悟った。自分が口にした推測が、自分の首を絞めたということに、彼は気づいた。

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 前方を進む三人の様子を観察しながら、深影は周囲に目を向けた。
乱雑に自生するこの多種多様な植物の群は、多くが《並行世界の重複》後の生存競争に打ち勝った種ばかりである。いや、植物だけではない。動物や昆虫もまた、弱い種は滅ぼされ、強い種だけが生き残った。人間たちと同様、動植物たちもまた、本能赴くままに異種との戦いに身を投じ、他種を滅ぼし、滅ぼされながら、現在に至っている。それが唯一、四つの世界に共通していた弱肉強食という世界の理であるからだ。その理から外れ、共存の道を模索しはじめた四つの種族は、もしかしたら稀有で幸運な存在なのかもしれない。
 ふと、先頭をゆくヴェガの足が止まった。

「ど、どうしたんですか、いったい?」
「・・・・・・血臭がする」
「え?」
「この臭いは・・・・・・同胞のものだ!」

 この数分後、四人はほぼ同時に声を失うこととなる。急行した四人が目撃した光景は、凄惨の一言で表現が可能な現場であったからだ。
 現場は荒れていた。樹木が折れ、草花が踏みにじられている。焼け焦げたような跡もあり、そこに四つの遺体が転がっていた。地球人、リ・ガイア人、アスフォール人、そしてムウの者だ。いずれも傷つき、おびただしい量の血を流しており、彼らの死が他者の強要によるものであることを物語っていた。遺留品から、それらの遺体がオリエンテーションに参加中の第一八班のものであるとわかった。
 杖を握りしめながら、アリスが震えた声をだした。

「か、怪物にでも襲われたのでしょうか・・・・・・」

 誰となく発せられた問いに対し、即座に否定を口にしたのは深影であった。

「いや、違うな。彼らは殺しあったんだ。仲間同士で」
「ドウシテ判ルノデスカ?」
「遺体の傷を見れば判る。地球人を除く三人には全員に銃創がある。リ・ガイア人は背部に、アスフォール人とムウの者はそれぞれ胸部に。そして地球人の遺体には、草木の蔓で絞められたような跡と、焼け焦げた跡がある。これらから推測できることは、たぶん、最初に手を出したのは地球人で、最初の犠牲となったのがリ・ガイア人なのだろう。それを見たアスフォール人とムウの者が地球人に攻撃を加え、地球人も反撃して、そして全滅したんだろう、きっと」

 淡々とした口調で語りながら、深影は凄惨な最後を遂げた地球人の遺体を検分した。

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幻造戦記を運営している「ダメ人間」は、まぁ、とにかく頭が悪い。
頭が悪いからこそ、いまも年収ギリギリ300万円代の底辺職でしか働けないし、文章力も弱いし、特にこれから頑張ろうとしているオリジナルのカードゲームの企画をも遅々として進んでいない。頭が悪く、決断が鈍く、意思が弱いからだ。だから管理人は「ダメ人間」なのである。
まぁ、それはさておいてだ。
そんな頭の弱い管理人でも、わかることがある。
イギリスのEU離脱問題は、世界経済と秩序の崩壊へと通じる問題に発展するということだ。
原因の根底にあるのは、たぶん、難民問題とか、移民問題とか、経済的格差の拡大とか、貧富の差とか、紙幣への信頼が薄れているとか、環境破壊とか、そんなレベルでない気がする。世界経済そのものがすでに人類が許容できる範囲を超えているのではないだろうか。つまり、限界だ。
では、限界の先に何が待っているかというと、たぶん、破局が待っていると思う。
経済的な崩壊、もしくは大規模な戦争の勃発、あるいは地球規模での社会秩序の終焉・・・・・・なんてことにはならないと思うが、それでも極めて巨大な(それこそ災害的な)破局が訪れるだろう。
しかし、歴史を振り返ってみれば、巨大な破局が訪れた後には必ず復活と再生の道が待っている。
だからこそ、動くなら破局の最中だ。
それまではゆっくりと準備をしていよう。
なにしろ「ダメ人間」は頭が悪いので、時間をかけて計画し、準備をしないと、すぐに行き詰る可能性が高いから。
とりあえず・・・・・・散在クセを治し、ゼロに等しい貯金をどうにかしよう(笑)。
宣言したからには、明日から、無駄買いと週5回の外食を控えないと(><)
「知らないな」
「残念ナガラ」
「わ、わたし、知ってます・・・・・・」

 そう言って手を挙げたのはアリスであった。

「イ、イオの実は、アスフォール産の植物で「イオの木」に成る実です。と、とっても希少な植物で、地下水と一緒に根から地中の金を吸収するから、キラキラと光っているので見ればすぐにわかると思いますよ」

 それを聞いて、今度はイレブンが声を出した。

「ソレホド特徴的ナ木デシタラ、キット他ノ植物タチモ知ッテイルハズデス。植物タチニ聞キナガラ進ンデイケバ、キット見ツカルデショウ」

 ふたりからの情報を得て、ヴェガは密林へと視線を転じた。

「よし、では進もう。オリエンテーションを始めようか」

 木々が生い茂る深い森を、四人が進む。
 いままで人間が立ち入ったことがない領域なのだろう。草が生い茂り、新鮮な落ち葉の匂いが充満し、天高くそびえる木々が林立し、蔦が行く手を阻み、奇怪な昆虫が這いずりまわり、怪鳥の声が響く空間を四人が進んでいく。
 先頭をゆくヴェガが道を切り開き、彼の後にアリスが震えながら続き、次いでイレブンが木々に語りかけながら先を進み、最後に深影が後ろを守りながら前へと進む。
 イレブンが声を発した。

「コノ先、気ヲツケテクダサイ。獰猛ナ食獣蜘蛛ノ巣ガアリマス」
「ならば道を変えよう。わざわざ危険へ飛び込む必要もあるまい」

 ヴェガが方向を転じ、新たなる道を切り開きはじめた。実に手際がよい。リ・ガイア人は、狩猟や採取、漁猟によって生活の基盤を構築する種族である。このような未開の地でも、彼らにとっては自宅の庭に等しいのかもしれない。

「そ、それにしても便利ですね、イレブンさんのその植物と話ができる能力。す、凄いですね」
「アリガトウゴザイマス。デスガ、コノ力モ万能デハアリマセン。イマノハタマタマ、定住型ノ昆虫デアッタカラ植物モ教エテクレタノデス。移動スル猛獣ヤ怪物ニ関シテハ、サスガニ教エテハクレマセン。植物タチモワカラナイカラデス」

 表情が変わらぬイレブンであるが、いつになく多弁なのは自らが褒められたことをうれしく思うからであろう。植物にも感情があるという理論はいまだ推測の域を出ていないが、もしかしたら正しいのかもしれない。

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 深影は自らに与えられた装備の品を口にした。

「三日分の水と食料。それに、硬質セラミック製ナイフが一本と無反動式拳銃が一丁。弾は特殊複合金製の弾丸が二〇発。以上だ」

 深影に与えられたナイフと拳銃はどれも軍用である。〈ラーレスの和約〉締結に伴って各学校での軍事教練は廃止されたが、一部の学校では独自のサークルを作って軍事教練を続けていた。サークルに加盟する生徒の数は極めて少数であったが、将来的な戦争の再開を不安視する者が大半であり、彼らは真剣に軍事教練に取り組んだ。深影もその一員であり、軍用品の扱いには長けている。もっとも、深影がもっとも得意とする戦闘は素手による闘争術なのだが。

「わ、わたしも、三日分の水と食料をもらいました。あ、あとは、ゲリコの杖です」

 ゲリコの杖はアスフォールの魔術師が一般的に扱う品だ。長さは二〇センチほどであり、柄の部分には魔道文字が彫られてある。材質は楠の木だ。魔法の杖は魔術師以外の者にとってはただの木の棒にすぎないが、魔力を増幅する効果があり、ゲリコの杖はアリスが現在もっている樫の木で出来たシラの杖よりも強い力がある。

「私ハ栄養剤入リノ水ガ二リットル一本ダケ。以上デス」

 他の種族の者と違って、ムウの者は水と太陽光と正常な空気さえあれば寿命が尽きるまで栄養補給に欠くことはない。また、彼らは生まれながらにして植物を操作する能力をもっているため、道具を扱うこともない。密林という環境が、いわば彼らにとっては「道具」のような場所である。
 一通りそれぞれの装備の公開が終了したところで深影がヴェガに語りかけた。

「それで、これからどうするんだい、リーダーさん」

 深影の物言いが挑発的な言葉であることにヴェガは気づいたが、あえて指摘はせず、彼は自らの考えを口にした。

「むろん、イオの実を手に入れることを目指そう。地図には親切に課題の品が手に入る場所も書かれてあるしな。ただ、ソレがどんな物であるかわからぬのが難題だが・・・・・・誰か知っている者はいないか?」

 問われた三人がそれぞれ答えた。

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密林に残された深影ら四人はしばし立ち尽くしていたが、やがてリ・ガイア人のヴェガが口を開いた。

「このまま立ち尽くしていても拉致があかぬな。まずはなにをすべきかを確認しよう」

 そう言って彼はアスフォール人のアリスを見た。アリスが引率の教員から渡された茶色の封筒を持っていたからだ。

「すまぬがアリスとやら、その中身を確認してくれぬか。きっとその中に、オリエンテーションとやらの目的が書かれてあるはずだ」
「は、はい。わ、わかりました」

 指示されて、慌てながらアリスが封筒を開ける。中には方位磁針と地図、それに一通の用紙が入っていた。アリスはその用紙に目を向けた。

「え、えっと、読みますね・・・・・・オ、オリエンテーション実施要綱と書いてあります。ど、どうやら、ヴェガさんのいう通り、これがオリエンテーションの内容みたいですね」

 そう前置きしたうえで、アリスは用紙に書かれてあった文章を読み進めた。
 要約すると、オリエンテーションの内容は、与えられた課題を達成して指定された場所にたどり着くこと、だそうだ。制限時間は七十二時間。第一三班に与えられた課題は「イオの実」の入手。そして、同封されていた地図には、降ろされた場所と集合場所、それに課題の品が手に入る大まかな場所が記されているという。

「――なお、密林には多くの猛獣や怪物がひしめいているので、十分に注意しながら、お互いに協力し合って課題を達成するように・・・・・・だ、だそうです」
「なるほど。だから武器が支給されたわけか」

 そう言ってヴェガは自らに与えられた装備に目をやった。学園が彼に与えた装備は三日分の水と食料、それにリ・ガイア製の山刀と弓矢であった。矢の数は二〇本ほどである。
リ・ガイア製の武器は極めて硬質な金属で出来ている。金属は秘伝と呼ばれる特殊な精製によって生みだされた合金であり、地球の科学力をもってしても未だ同等の金属を精製することは出来ていない。この金属で作成された武器は強力で、リ・ガイア人の実力者が使用すれば刀で戦車を両断することも可能だ。

「他の者はなにを受けとった? 確認してみてくれ」

 指示を出すヴェガを見て、深影は「すっかりリーダー気取りだな」と思ったが、異論を口にはしなかった。リーダーに自らが立候補する気はなかったし、気質はもっとないとわかっていたからだ。だから当面は彼に付き従うつもりであったが、危険を悟ればすぐに身を翻すつもりであった。こんなふざけた場所で死ぬつもりは彼にはなかったからだ。

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