最近、疲れが溜まっているのか、心が非常に萎えています。
原因は、たぶん、リアルでの仕事かな。
早番、遅番、夜勤を繰り返し、疲れが取れないだけでなく、年齢相応に身体にガタがきているのか、段々と無理がきかなくなっております。特に足と腰がヤバイです(笑
書きたいことは一杯あるし、やりたいこともあるのだけれど、物理的な時間がそれを許してはくれない。
仕事は給料が入るけど、同時に心も削られてゆく感じ。
夜は睡眠薬が手放せない。
仕事を辞めて、本腰を入れるべきだろうか。死活問題になるけど・・・・・・。
う~む、まいった。

ですので、お世話になっている方々にこの場を借りて謝罪させてください。
色々と遅延していてすみません。
本当にすみません。
本当に、すみません・・・・・・。
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「カイル、それからフェリクス」
「はッ」
「は!」
「国へ戻るぞ。この負けいくさの後始末をせねばならん。そして――未来へと進まねばならん」

 フェリクスと、カイル・ルーの手を借りながら、シュナイザーは埋もれていた雪の中から立ち上がった。全身が痛み、まともに立つことすらままならず、歩くだけで脳が痺れるような激痛が走った。それでも、シュナイザーは苦痛を表情にはださず、毅然として振る舞った。痛みを身体の芯に刻みこむようにして。
時刻はすでに深夜となっており、辺りは暗く、遠くまで見渡すことはできなかったが、それでも見える範囲に散らばっている無数の死体を確認することはできた。いずれもメガシオンたちに殺されたエルザリオン軍兵士たちの遺体である。無傷な死体は一切なく、どの死体も、踏み潰され、引き千切られ、血塗れになって、原形を留めていないほど破壊し尽くされた無残なものばかりであった。なかには恐怖や苦悶の表情を浮かべたまま硬直している死体も数多く残されていた。
 シュナイザーは彼らに誓った。どんな手を使ってでも、奴らを、メガシオンたちを、この世から駆逐し、葬り去ることを。そのためであれば悪魔に命を売り払ってでも良いとさえ考えていた。

「・・・・・・みていろ、必ずや仇をとってやるからな」

 ・・・・・・この一ヶ月後、エルザリオン帝国は、チェザーレと同盟を結び、無力と化したカルナップやルドリアを併呑して、大陸全土の覇者となる。

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「ああ、殿下、ご無事で、ご無事で・・・・・・!」

 主君の無事を確認し、カイル・ルーはその場で泣き崩れた。それから彼は詫びた。メガシオンとの戦いに敗れたことを、多くの将兵たちを助けられなかったことを、そして主君の危機に馳せ参じることができなかったことを。

「・・・・・・謝る必要はない。お主はよくやってくれた。それに、こうなった原因は俺自身にあるのだからな」

 単身でメガシオンに戦いを挑んだことは口にしない。一時のこととはいえ、自分を見失い、冷静と沈着を欠いて指揮官としての職務を放棄したことは、どんな言い訳をしたとしても恥部にしかならないからだ。たとえ単独で五体ものメガシオンを倒していたとしてもだ。

「それよりも、お主、よくぞ無事だったな。いや、本当に生きていてよかった」
「ありがとうございます。すべては、殿下より賜ったこの剣のおかげです」

 そう言ってカイル・ルーは腰に下げていた剣に目をやった。

「この剣があったからこそ、窮地を斬りぬけ、メガシオンたちを倒すことができたのです。この剣がなければ、おそらく、自分も英霊たちの列に加わっていたでしょう」

 戦いの最中、カイル・ルーは幾度となく危機に陥った。馬を撃たれ、仲間たちを永久に失い、戦場で孤立し、無数のメガシオンに囲まれて、もはや絶対絶命かと思われたが、カイル・ルーはその窮地から脱出することができた。彼自身の力と、そしてこの剣の力によって。

「・・・・・・それほど凄かったか、その剣は」
「はい。もしこの剣がもっと多くあれば、メガシオンたちとの戦いも違った結末となっていたかもしれません」
「そうか・・・・・・」

 シュナイザーは小さく息を吐き、それからわずかに天を仰いだ。内心でひとつの決意を固めたようであった。

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「は、はい。怖くて震えていたら、崩れてきた天幕の下敷きになって・・・・・・すみません、お役に立てなくて・・・・・・」
「・・・・・・いや、いい。生きていただけで、それでいい」

 そう言ってシュナイザーはフェリクスの頬を撫でた。暖かい涙がシュナイザーの手を伝う。氷のように冷たくなっていたシュナイザーの手に、ほんのわずかな温もりが戻った。生きているのだと、シュナイザーは思った。

「・・・・・・フェリクス」
「は、はい!」
「・・・・・・いま、どうなっている? 他に無事な者はいるか?」
「わ、わかりません。戦場はどこも死体だらけで、誰が生きているのか、死んでいるのか、もう検討もつかない状態で・・・・・・」
「そうか・・・・・・」

 その時だった。

「殿下、殿下!」

 自分を呼ぶ声がした。しかもその声は聞き覚えがある声であった。
 シュナイザーは駆け寄ってくる声の主を見た。

「カイル、おまえも無事だったか・・・・・・」

 シュナイザーは小さな声で呟いたが、駆け寄ってくるカイル・ルーは、お世辞にも無事な姿とは言えなかった。身につけていた甲冑は半ば砕けており、むき出しになっている身体には大小無数の傷ができていて、血や油で汚れていた。しかし、瀕死の状態のシュナイザーと比較すれば、随分とマシな様子であった。

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 単身、メガシオンに果敢に挑むその姿は、逃げ去る多くの将兵たちによって目撃されていた。その内の幾人かは、メガシオンと戦っている人物が自分たちの総帥であることに気づいたが、加勢に向かう者もいなければ、戦いを止めようとする者もいなかった。それは彼らが意図的にシュナイザーを無視したわけではない。その戦いは次元の違う戦いであり、一瞬どころか刹那すらつけ入る隙がなかったからだ。
 命を捨てたシュナイザーの猛威がメガシオンたちを襲う。そして破壊する。隙を突き、急所を突き、なければ強引に作りだして、一体、また一体と葬ってゆく。生身でありながら、これほどまで金属の巨人たちと互角以上に渡り合えた人間は他にはいないであろう。カイル・ルー、ティーゲルト・ダーディル、ヴァン・クロイツァーなど、世界には個力でメガシオンと戦える猛者たちがいるが、いまのシュナイザーにはその誰もが及ばないであろう。死力を尽くして戦うその姿は、まさに怪物。すべての敵を打ち倒すまで、もはやシュナイザーは止まらない。自分の命が尽きるとしても、彼はメガシオンたちが許せなかった。
 激しい戦いは深夜にまで及び、やがて静寂が訪れた。
 世界が静かに闇に没した。



「・・・・・・」

 何者かが呼ぶ声で気がついた時、シュナイザーは、ボロきれのような状態で雪の中で目を開けた。血で真っ赤に染まった雪の中で。

「殿下、ああ、殿下! よかった、気がついて!」

 そう泣きながら自分を抱き起こしたのは、侍従のフェリクスであった。
 シュナイザーは思わず目を見開いた。

「フェリクス・・・・・・おまえ、無事だったのか・・・・・・」

 シュナイザーは力なく呟いた。

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 シュナイザーの命令は津波のごとくエルザリオン軍を駆け巡り、将兵たちがまるで鞭で打たれたかのように故国の方角へと向かって走りだした。
兵士たちが逃げてゆく。走ってゆく。武器を捨て、甲冑を脱ぎ捨て、泣きながら、あるいは必死の形相で、ただひたすら命が助かることを望みながら、地獄の戦場から脱出しようと駆け去っていく。しかし、そのなかに命令を下した当の本人の姿はなかった。
 シュナイザーの姿はなおも戦場にあり、メガシオンと対峙していた。自分が指揮官として失格だと認識しつつも、シュナイザーは戦わずにはいられなかったのだ。
 自分の周りで部下たちが殺されてゆく。兵士たちが惨殺されてゆく。それは一方的な戮殺であり、正視に耐えうる光景ではなかった。責任と、重圧と、良心の呵責が相まって、シュナイザーの心臓を掻き毟った。

「ああああああああああああああああああああああッ!」

 苦悩の極、彼は自分を見失った。
 叫び、咆え、絶叫しながら、シュナイザーがメガシオンに襲いかかる。すでに剣は半ば折れ、刃もノコギリのようにこぼれている。にも関わらず、シュナイザーの斬撃はメガシオンの装甲に亀裂を生じさせるほど強力だった。
 銃撃による応戦がある。電磁反応装甲が炸裂し、シュナイザーの身体に高圧の電流が流れた。身につけていた甲冑はすでに吹き飛び、全身が血塗れのボロボロになっても、シュナイザーは怯むことなく戦い続けた。痛覚が死に、感覚も死に、脳が許容できる限界の力を超え、骨が折れ、筋繊維が断裂し、皮膚が裂け、肉が飛び散り、身体が崩壊してもなお、彼は戦わずにはいられなかったのだ。戦わなければ、彼は心を保つことができなかったから。

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この時、単身でメガシオンに挑んだのがシュナイザーであった。王太子という立場にありながら、これまで誰よりも長く最前線でメガシオンと戦ってきた彼には勝つ自信があったからだ。あるいは、自分がメガシオンに戦いを挑むことによって、この悲惨で凄惨な現実から少しでも逃避したいという思いがあったのかもしれない。
 いずれにせよ、シュナイザーは躊躇なくメガシオンに戦いを挑んだ。多くの者はこの行動を無謀と考えるだろうが、結果は、そうではなかった。
 シュナイザーがメガシオンとの間合いを詰める。懐に入り込み、攻撃の圏内を突破すると、すかさず斬撃を浴びせかける。狙いは関節や甲の隙間などだ。むろん、メガシオン側からの反撃がないわけではない。大剣が振り下ろされ、銃撃が浴びせられる。防ぐことができないそれらの攻撃を、シュナイザーは体格差を生かしてたくみに回避しながら、なおも斬撃を浴びせかける。それは一瞬の油断もできない繊細で緻密な作業であり、職人の域に達する芸当であった。
 やがてシュナイザーの剣先がわずかにメガシオンの内部に到達した時、シュナイザーは自分の勝利を確信した。内部に詰まった無数の命脈――血液ではなく電気が走っている血管――を断ち切ることに成功したからだ。
 途端、メガシオンの動きが鈍くなった。腕があがらなくなり、反応速度が極端に低下した。それでもシュナイザーに攻撃を試みるが、神速攻撃を軸とするシュナイザーの動きについてゆけず、やがてさらなる攻撃にさらされ、永遠の沈黙を余儀なくされた。
 強敵を倒し、自らの武を知らしめたシュナイザーは、乱れた呼吸をむりやり整えると、あらん限りの大きな声で叫んだ。

「撤退だ! 全軍撤退、帝国領内まで後退せよ!」

 もはやこれ以上の戦いが無意味であることをシュナイザーは承知していた。

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「黒い城」への総攻撃を開始したカルナップ軍とルドリア軍は、その直前になってあの大爆発に巻き込まれ、二〇〇万を越す将兵が一気に消滅したとのことだった。その中にはカルナップの英雄イーリアスや、ルドリアの智将オルブライト、猛将ライゼンも含まれており、大量の将兵と指揮官を一気に失った両軍は、大混乱に陥ってもはや戦争が継続できる状態ではないということだった。すでに生き残った一部の兵士たちは戦場から離脱しつつあるという情報も入ってきて、現状が想像よりも遥かに深刻で最悪な方向へと進みつつあることは間違いなかった。

「なんということだ・・・・・・」

 自失しているような贅沢はシュナイザーには与えられなかった。すぐに自軍がおかれている惨状や現状についての報告がもたらされ、軍将たちの戦死や、戦場における戦力と秩序の消滅が伝えられた。そしてカイル・ルーによる伝言が耳に届いたと同じ時、災厄もまたエルザリオン軍の本陣に現れたのだった。
 無数のメガシオンたちが上空より地上へと降り立った。その数は五体。決して多くはない。しかし、たったの五体であっても、人間たちからすれば恐るべき脅威であった。
エルザリオン軍の本陣に現れたメガシオンたちはすぐさま行動を開始した。すなわち殺戮の実行である。重機関銃が連続して火を吹き、巨大なセラミックの剣が振るわれた。赤い血飛沫が世界を真っ赤に染め上げる。悲鳴があがり、絶望の空気が大気を支配した。兵士たちが逃げ惑う。秩序もなく、規律もなく、戦意を失って、ただ単に死に物狂いで逃げ惑う。抵抗を呼びかける声が相次いであがるが、応じる者は数少なく、その者たちから先に次々と命を刈り取られ、エルザリオン軍本陣は瞬く間に壊乱状態に陥った。

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 率いる部下が次々と殺されているなか、孤軍奮闘していたのがカイル・ルーである。彼はシュナイザーから受け取った剣を振るって独りでメガシオンと互角に渡りあっていた。銃撃を避け、荷電粒子砲を避け、振り下ろされるセラミックの大剣を弾いて、メガシオンたちに斬撃を浴びせる。受け取った剣の切れ味は凄まじく、メガシオンたちの強固な金属を易々と切断することができた。この戦いが始まって以降、カイル・ルーはすでに三体ものメガシオンを撃破している。ただし、この戦果は、ただ単に彼が持つ武器が優れていたからというだけでなく、カイル・ルーが並外れた実力の持ち主だったからこその戦果であった。もし、彼が並の戦士であったなら、メガシオンに近づくことすら叶わず殺されていたであろう。
 だが、いかにカイル・ルーが強くとも、ひとりでこの絶望的な戦況を覆すことはできない。カイル・ルーは近くにいた生き残りの部下に叫びかけた。

「殿下に報告を! もはや戦いにあらず。お逃げくださいと!」

 その悲痛な叫びが伝令兵によって本陣にもたらされたと同じ頃、シュナイザーの元には各地に放った偵察兵たちによって絶望的な情報がもたらされていた。
 偵察兵が顔を青色に染めながら震えた声で報告する。

「カルナップ軍およびルドリア軍、消滅」

 その情報はシュナイザーを震撼させた。一瞬、何かの間違いではないか、と本気で思ったほどだが、時間が経つにつれ、より詳細な情報がもたらされると、その情報を信じる他なかったのである。

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 もはやエルザリオン軍が戦いどころではないのは明らかだった。
 この隙を見逃すようなメガシオンではなかった。ここぞとばかりに攻勢を仕掛け、エルザリオンの兵士たちを次々と葬ってゆく。無抵抗な人間たちに対して、メガシオンたちは一切容赦しなかった。かくして大量殺戮が実行された。
 兵士たちが殺される。強い兵士も、弱い兵士も、分け隔てなく殺されてゆく。重機関銃で撃つまでもない。ましてや荷電子粒子砲や電磁砲を使うまでもない。セラミックの剣すら使う必要がなかった。錯乱し、地面を転がりまわる人間たちを踏み潰していけばそれでコト足りたのだ。それはまるで、人間が地面を這う虫ケラを踏み潰す様に酷似していた。
 大量虐殺が進行していく。数千の兵士たちが殺され、数万の兵士たちが殺され、時計が針を進めるごとに死が量産されていく。戦場に赤い死の花が次々と咲いていくのだ。無抵抗な兵士たちが花の種となって。
 それでもなお気力を振り絞って戦う兵士がいた。極少数の――それこそ数百に満たぬ兵士たちが、なおもメガシオンたちに抗い続けたのだ。その筆頭がカイル・ルーであり、特戦隊の戦士たちであった。
 彼らはもはや勝つために剣を振るうのではなく、逃げ惑う仲間たちを少しでも逃がすため、メガシオンの注意を自分たちに向けさせるために戦っているに過ぎなかった。刀剣を振るい、槍をしごき、矢を放って、必死になってメガシオンに攻撃をしかける。しかし、いかに彼らが常人と比較して遥かに強くとも、圧倒的な強者であるメガシオンに単体で挑んで無事に済むはずがない。一矢報いることすらできず、ひとり、またひとりと特戦隊の戦士たちがこの世から追放されていった。

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プロフィール

ダメ人間

Author:ダメ人間
社会の底辺で生息している「ダメ人間」です。
若くないです。もうおっさんです。
戦記ものの小説を主に書いていますので、どうぞ見てやってください。

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