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社会の底辺で生息している「ダメ人間」です。
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 圭吾が大鹿村に帰郷してから一週間後、大鹿村役場に隣接する村民会館にて、緊急の村民会議が開催されることになった。会議の主催者は大鹿村振興委員会で、村役場の全面的な支援があってこそ実現した集会だった。
 会議に先立ち、圭吾は振興委員会のメンバー四人に対して力説した。

「いかに君たちが大鹿村のことを強く想っていたとしても、たった四人の力ではできることは限られている。もし、本当に大鹿村を活性化させたいのであれば、四人だけでなんとかするのではなく、村全体を巻き込むことが重要だ。でなければ、どんなに素晴らしいプロジェクトでも失敗するぞ」

 過疎化する村や町、地方自治体を活性化させようとする取り組みはこれまでにも数多くあった。しかし、その多くが、一部の人が盛り上がっただけで全体には波及せず、失敗に終わっている。

「村を活性化させたいって? 良いことじゃないか。がんばってね」

 と、他人事でいる人間がいる限り、取り組みは絶対に成功しないのだ。それはこの大鹿村でもいえることで、村人ひとりひとりが当事者としての意識を持ち、関わりを決め、覚悟を持たなければ、プロジェクトは失敗に終わり、大鹿村は終焉にむかってまた一歩を踏みだすことになるだろう。

「だ、だけど、まだ案がまとまっただけで、具体的にはなにも進んでいないぞ・・・・・・」

 洋平の心配を、圭吾は鼻で笑って一蹴した。

「案があれば充分だ。まずは村全体を大きく巻き込む、そこが重要だ。だからまずは基盤作りからはじめよう」

 という訳で、急遽開催されることになった村民集会のため、村中から人が集められることになった。それは村が保有するマイクロバスや村の社会福祉協議会が所有する送迎バス、さらには圭吾が私費を使ってチャーターした大型バスを動員しての徹底ぶりであり、山奥の集落から一軒家にいたるまで声がかけられて、一二〇世帯一五〇人以上が集められた。大鹿村の世帯数は約三五〇世帯だから、単純計算で村の三分の一以上の世帯が集まったことになる。取り急ぎの集会としては上々の集まりといえた。

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 心の中で呟きながら、自分を除く四人の白熱した議論に耳を傾ける。大鹿村をどうにかしたい、という彼らの熱意や情熱は、白熱した議論から痛いほど伝わってくるのだが、それが成功に結びつくかといえば疑問符をつけざるをえない。計画の具体性や実現性の問題ではなく、欠けているからだ。もっとも重要な点が。

「まずはそこをどうにかしない限り、このプロジェクトを成功に導くことは難しいだろうな・・・・・・」

 そう独り言を口にしたその時だった。

「圭吾、圭吾」
「ん」
「そろそろ君の意見を聞きたいんだが、いいかな」

 視線をあげると、洋平を筆頭に、四人が自分に視線を向けていることに気づいた。
 圭吾は手にしていた資料をテーブルの上に置くと、両の手の指を静かに組み、視線を四人に固定した。その視線はまるで、得物に狙いを定めた猛禽類に似た強さがあった。

「まず、ひとつ」

 重い、迫力のある声が四人の鼓膜を震わせた。

「話を聞いていてわかったことは、あなた方の大鹿村に対する想いの強さだ。過疎化が進み、衰退していく大鹿村をどうにかしたい、という熱意と情熱の強さはよくわかった。その想いはハッキリいって尊敬に値する。だが、残念なことに、世の中には想いの強弱ではどうにもならないことが数多くあるのだ。だから、アドバイザーとして、まずはその点を改善していくことをオススメする」

 先ほどまでと打って変わった圭吾の発言を受け、洋平が半ば圧倒されながら口を開いた。

「そ、その点とは・・・・・・」

 圭吾はハッキリとした口調で告げた。

「金と、覚悟だ」

 圭吾の体内で、冬眠状態にあった活力が、ゆっくりと瞼を開けようとしていた。

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 もし、圭吾がこのプロジェクトの指揮をとるならば、それこそなりふり構わず物事を進めていくだろう。
 たとえば、海外資本を誘致して取水工場を建設させる。大鹿村は水資源が豊富だから大量のミネラルウォーターを生産することができるだろう。それらを外国に輸出すれば産業になる。村の税収は向上するし、工場の従業員として村人を雇うようにすれば、村から出ていった若者たちを呼び戻すことができるはずだ。
 少々強引な手段としては、放射能廃棄物の最終処分場として名乗りをあげるという手もある。この国の政策は、調査を受け入れた段階から莫大な交付金が支払われることになっており、それを財源として村を立て直すのだ。大鹿村が最終処分場として受け入れられる見込みがないからこそ使える方法で、金を得るのと、知名度を高める両方に使える。なにしろ大鹿村には日本最大の活断層、中央構造線が剥きだしとなって走っており、これが動けば東日本大震災以上の地震が発生すると予測されているから、とてもではないが最終処分場など造れるはずがない。
 他にも幾つか案はあるにはあるのだが、ネックとなるのが「大鹿村の美しい自然」に関してであった。
日本のチベットを自称していることからもわかるように、大鹿村はこの美しい自然に誇りを持っており、唯一の観光資源とばかりにアピールしてまわっている。現在進められているリニア建設に際しても、建設による自然への悪影響を懸念して反対運動がおこったほどで、村民は「自然」や「環境」といったキーワードに敏感に反応する。先のふたつの案は、どちらも自然や環境に影響を及ぼす方法であるから、村で受け入れてもらうことは難しいだろう。

「・・・・・・となると、とれる選択肢はおのずと限られてくるな」

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洋平が言葉を終えると、続くようにして圭吾が口を開いた。

「俺は部外者なので、後で発言させていただきます。それまでこれまでの会議録や資料を読ませてもらっていますので、みなさんどうぞお気遣いなく話をしていてください」

 実際問題として、会議に参加して欲しい云々の話は、つい二時間ほど前にされたばかりであり、いきなり意見を求められても話しに困る。まずはそれなりの情報を集める必要があった。
 圭吾という部外者がいることで、最初のうち、参加者たちは緊張してか、なかなか意見を言い合おうとはしなかったのだが、それでも一五分もすると緊張もほぐれ、議論に熱がこもってきた。三〇分も経過すると沈黙したままの圭吾の存在は完全に蚊帳の外に置かれ、さらに時間が経つと完全に忘れさられたようであった。
 これ幸いとばかりに、圭吾はその間、彼らの議論に耳を傾けながら、用意された会議録や資料に目を通した。「大鹿村振興プロジェクト」と銘打たれたそれらの資料には、マスコットキャラクターの新設、物産品や特産品を振る舞っての首都圏でのピーアール活動、大鹿村キャラバン隊の結成、観光客の誘致など、どこかで見たことがあるような文言が並んでいた。
 圭吾は思わず苦笑しそうになった。

「こんなことで過疎の村が元気になると本当に思っているのかな」

 と、思わずにはいられない。
 もし、この資料に記されている案で過疎の村が救えるなら、もうとっくの昔に過疎化の問題は日本から消失しているはずである。圭吾からすれば、これらの案はどこかの町村がすでに実施した振興策の焼きまわしであって、しかも大多数が失敗に終わったという悪しき前例でしかない。

「やるならもっと大胆にやるべきなんだ。でなければ、とてもではないが過疎化した村を救うことはできん」

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長らくブログを休んでいたダメ人間ですが、とりあえず再開したいと思います。
そして、今後の展望といたしましては、もう一度、最初から色々と仕切りなおしということで、また一歩づつ前に進んで行きたいと思っています。
とりあえず、宣伝と資金集めも兼ねて、DLサイトをもっと積極的に活用していきたいと思っています。まだ長編小説は書けそうにないですが、超短編小説だったら書けそうなので、ちまちまと書いていきたいと思っています。
題材は何にしましょうかね。
オリジナルの「クトゥルフ神話」でも書いてみましょうか。一度、ホラー小説を描いてみたかったので。ちなみに、ダメ人間が好きなクトゥルフ神話の話は「宇宙からの色」です。これは傑作だと思うので、みなさん、読んでみてください。

追伸、来月、またひとり人が辞めます。うちの職場、ヤバイな・・・・・・。
 ・・・・・・まさか一ヶ月近く更新できないとは思ってもいませんでしたが、まだなんとか頑張っています。早いリ夜勤明け残り、夜勤明け残り、夜勤明け残りという、3夜連続夜勤+超過勤務というおかしな勤務があったりした1月でしたが、どうにか死なずに済んでいます。でも、職場では、本当にシャレにならない事があったりして、次は自分が倒れてどうにかなってしまうのではないかと怯えながら仕事をしています。それでも、2月は1月と比較してだいぶ落ち着いてきたので、またそろそろ活動をはじめたいと思っています。
 ちなみに、この一ヶ月の間にオワタの身に起こった変化は以下の通り。

 体重   +6キロ
 頭髪   抜け毛が増えて薄くなった。
 血圧   +20増加
 顔色   ゾンビかな?
 痛み   足・腰・肩(常時)
 給料   もっと増やして!
 結論   命が大事

 ・・・・・・近日中に、大鹿村騒乱記を再開します。
 さぁ、明日もお仕事がんばろう。  

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