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 ・・・・・・故郷への帰郷は何年ぶりだろうか。高速バスに身を揺られ、流れゆく外の景色に視線を転じながら、男は内心でふと考えた。
 男の名は荒桐圭吾という。年齢は三三歳。一年前に辞表を提出して以来、定職には就かず、別の職業を名乗ることができる身でありながらも、周囲には無職を自称していた。この一年間、心に深い霧がかかったままの心境が、彼の精神を病ませているようであった。
 遠くに見える山々を見つめながら、圭吾は無意識のまま考えを深めた。それは自分の過去であり、故郷のことであった。
 上京してもう一五年が経過した。高校を卒業すると同時に東京の大学へ進学、そしてそのまま就職。不況と好況の波にもまれながらがむしゃらに働き続け、その間、故郷の地を踏んだことは数えるほどしかない。最後に故郷に戻ったのは・・・・・・そう、確か、七年前に母が癌で他界した時だ。

「あれからもう七年も経つのか。はやいものだな」

 人間、二十歳を過ぎると体感する時間の感覚が速くなるという。まさにその通りだと思わずにはいられない。
 母は強い女性だった。昔気質の人で、夫を早くに亡くしてからは再婚もせずに家を守り、役場に務める傍ら、実家の農業を手伝って、働きに働いてひとり息子である自分を育ててくれた。その恩を返すべく、勉強して、ひたすら勉強して、国立の最高峰の大学に入って、一流と呼べる会社にも就職して、金を貯めて、さぁようやく恩返しができると思った矢先に、母が癌で倒れた。膵臓癌だった。それも末期の。
 すでに全身に転移していて、もはや手の施しようのない状態だった。

「まだなにひとつ恩を返せていないのに・・・・・・」

 と悔いる息子に対し、母は気丈な声をかけた。

「だったら、故郷に恩返しなさい。おまえはひとりで生きてきたわけじゃないんだから」

 夫を亡くして大変だった時、子育てに追われる母は、村の人たちに随分と助けてもらったらしい。仕事の時間を優遇してもらい、衣類や食べ物を分けてもらい、時には近所の人が子守りをしてくれたのだという。それは初めて聞く話だった。
 だからこそかもしれない。故郷の幼なじみからの求めに応じ、久方ぶりの帰郷を決めたのは。

「君の力を貸してくれ! 大鹿村を元気にしたいんだ!」

 電話の向こう側で幼なじみの白鳥洋平がそう告げたのは、ちょうど一週間前のことだった。

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